原発ＡＤＲとは？どんな和解事例が成立しているの？ [ニュース報道]
こんにちわ。
ニュースで「原発賠償受けられずＡＤＲ申し立てのバス会社倒産！」を見て
疑問に思ったので、原発ＡＤＲのことちょっとだけ調べてみました。
■原発ＡＤＲってなに？
原発ＡＤＲっていうのは、福島原発の事故による被害者が、原子力事業者に
対して損害賠償をスムーズに行うことができるようにとＡＤＲの手法を使って
設置された紛争解決機関なんですね。
正式には「原子力損害賠償紛争解決センター」という名称です。
ＡＤＲとは、司法による裁判外で仲介者である第３者を等して当事者間の紛争を
時間をかけずに解決するのを目的とした機関です。
要するに、原発ＡＤＲは福島原発の当時者である東京電力と、被害者の間の
紛争を解決する為に設けられました。
■和解成立事例ってどんなの？
和解成立事例は文部科学省のＨＰに紹介されています。
こちらです。↓
http://www.mext.go.jp/a_menu/genshi_baisho/jiko_baisho/detail/1329134.htm
＜和解事例13＞
埼玉県の観光業 和解金3,174,651円
＜和解事例22＞
千葉県の宿泊業 和解金24,789,838円
＜和解事例24＞
千葉県の通訳案内士 和解金2,30,000円
＜和解事例26＞
山梨県の外国人観光客用宿泊業 和解金61,655,068円
＜和解事例46＞
栃木県の那須町の宿泊業 和解金2,769,665円追加支払
＜和解事例71＞
外国人向け雑貨装飾品の卸売業 和解金2,000,000円
＜和解事例145＞
新潟市の焼肉業 和解金460,000円
とまあ数え上げるときりが無いのですが、959件の和解事例が公開されています。
ほとんどが福島県内の住人で直接の被害を受けた人の損害賠償なのですが、
上記のように観光関係の営業上の被害を訴えているケースも何件か見られます。
ちょっと不思議なのが新潟市の焼肉屋さんが損害賠償してたりとかあったりして、
言ったもの勝ちのなんでもありって感じがしてならないですね。
■今回のバス会社の件ってどうなの？
今回の倒産したバス会社のニュースはどうというと、東京都と神奈川県の16社の
バス会社が一緒にに訴えを起こしていたようですね。
ところが、キャンセルと原発事故との因果関係を示す証拠を文書で提出ができないとの
理由で、16社中15社の和解協議が打ち切られたとのことです。
実は観光業などの損害の場合、国内客からのキャンセルについては福島を含む10県
だけが原発事故前後の決算書で売上差額が証明できれば賠償額が決まるようです。
今回の16社は東京都と神奈川県で、この10県には入っていなかったのですね。
でも、福島方面への旅行ツアーって東京とか神奈川からも当然ありますよね。
今回は、客からキャンセルの理由を細かく聞いていなかった15社は却下され、理由を
聞いてた1社は認めるってことになったのですが、それってどうなのと思っちゃいました。
そもそも10県に入っているかいないかで扱われ方に雲泥の差がでていますよね。
となると誰がどういう根拠でその10県を指定したの？ってなりますが、指定したのは
「原子力損害賠償紛争審査会」という文部科学省の設置機関です。
有名大学の法律専門の教授陣で構成された審査会なので、ある程度は公平な機関
ではないかと思われます。
法律の執行でやはり全てが公平ってことにはならないので、因果関係がはっきり
していることであればいいのですが、やはり灰色の部分があると判断する為には、
証拠って重要になりますよね。
すっごく厳しい現実ですが．．．．
ただ、このバス会社が倒産したのは必ずしの原発事故が原因かどうかは判りません。
現に他の15社は倒産していないので、この1社だけは営業努力が足りなかったのか、
他に何らかの原因があると思いますが。
この倒産したバス会社は東京都多摩区にあったようですが、福島方面にしかバスを
運行していなかったなんてことありえませんよね。
普通は福島方面がＮＧになったら他の方面へのバスツアーで営業しますよ。
倒産した原因はむしろ消費税増税による国内消費の低迷と、営業努力の欠如なのでは
と思った方が正解ではないかという気がします。
こういったニュースのとらえ方は難しいことではありますが、「原発ＡＤＲ」がまるで悪者の
ように報道されていますが、本来紛争解決をスムーズに行う目的のＡＤＲを否定する方向
に行きかねない報道で、注意が必要です。
皆さんはどう思われますか？
原発ＡＤＲとは？どんな和解事例が成立しているの？についての記事でした。
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ニュースで「原発賠償受けられずＡＤＲ申し立てのバス会社倒産！」を見て
疑問に思ったので、原発ＡＤＲのことちょっとだけ調べてみました。
■原発ＡＤＲってなに？
原発ＡＤＲっていうのは、福島原発の事故による被害者が、原子力事業者に
対して損害賠償をスムーズに行うことができるようにとＡＤＲの手法を使って
設置された紛争解決機関なんですね。
正式には「原子力損害賠償紛争解決センター」という名称です。
ＡＤＲとは、司法による裁判外で仲介者である第３者を等して当事者間の紛争を
時間をかけずに解決するのを目的とした機関です。
要するに、原発ＡＤＲは福島原発の当時者である東京電力と、被害者の間の
紛争を解決する為に設けられました。
■和解成立事例ってどんなの？
和解成立事例は文部科学省のＨＰに紹介されています。
こちらです。↓
http://www.mext.go.jp/a_menu/genshi_baisho/jiko_baisho/detail/1329134.htm
＜和解事例13＞
埼玉県の観光業 和解金3,174,651円
＜和解事例22＞
千葉県の宿泊業 和解金24,789,838円
＜和解事例24＞
千葉県の通訳案内士 和解金2,30,000円
＜和解事例26＞
山梨県の外国人観光客用宿泊業 和解金61,655,068円
＜和解事例46＞
栃木県の那須町の宿泊業 和解金2,769,665円追加支払
＜和解事例71＞
外国人向け雑貨装飾品の卸売業 和解金2,000,000円
＜和解事例145＞
新潟市の焼肉業 和解金460,000円
とまあ数え上げるときりが無いのですが、959件の和解事例が公開されています。
ほとんどが福島県内の住人で直接の被害を受けた人の損害賠償なのですが、
上記のように観光関係の営業上の被害を訴えているケースも何件か見られます。
ちょっと不思議なのが新潟市の焼肉屋さんが損害賠償してたりとかあったりして、
言ったもの勝ちのなんでもありって感じがしてならないですね。
■今回のバス会社の件ってどうなの？
今回の倒産したバス会社のニュースはどうというと、東京都と神奈川県の16社の
バス会社が一緒にに訴えを起こしていたようですね。
ところが、キャンセルと原発事故との因果関係を示す証拠を文書で提出ができないとの
理由で、16社中15社の和解協議が打ち切られたとのことです。
実は観光業などの損害の場合、国内客からのキャンセルについては福島を含む10県
だけが原発事故前後の決算書で売上差額が証明できれば賠償額が決まるようです。
今回の16社は東京都と神奈川県で、この10県には入っていなかったのですね。
でも、福島方面への旅行ツアーって東京とか神奈川からも当然ありますよね。
今回は、客からキャンセルの理由を細かく聞いていなかった15社は却下され、理由を
聞いてた1社は認めるってことになったのですが、それってどうなのと思っちゃいました。
そもそも10県に入っているかいないかで扱われ方に雲泥の差がでていますよね。
となると誰がどういう根拠でその10県を指定したの？ってなりますが、指定したのは
「原子力損害賠償紛争審査会」という文部科学省の設置機関です。
有名大学の法律専門の教授陣で構成された審査会なので、ある程度は公平な機関
ではないかと思われます。
法律の執行でやはり全てが公平ってことにはならないので、因果関係がはっきり
していることであればいいのですが、やはり灰色の部分があると判断する為には、
証拠って重要になりますよね。
すっごく厳しい現実ですが．．．．
ただ、このバス会社が倒産したのは必ずしの原発事故が原因かどうかは判りません。
現に他の15社は倒産していないので、この1社だけは営業努力が足りなかったのか、
他に何らかの原因があると思いますが。
この倒産したバス会社は東京都多摩区にあったようですが、福島方面にしかバスを
運行していなかったなんてことありえませんよね。
普通は福島方面がＮＧになったら他の方面へのバスツアーで営業しますよ。
倒産した原因はむしろ消費税増税による国内消費の低迷と、営業努力の欠如なのでは
と思った方が正解ではないかという気がします。
こういったニュースのとらえ方は難しいことではありますが、「原発ＡＤＲ」がまるで悪者の
ように報道されていますが、本来紛争解決をスムーズに行う目的のＡＤＲを否定する方向
に行きかねない報道で、注意が必要です。
皆さんはどう思われますか？
原発ＡＤＲとは？どんな和解事例が成立しているの？についての記事でした。
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